2009年6月読み終えた書籍① 追跡・アメリカの思想家たち
6月上旬に読み終えていましたが、今になってレビューを書きます。
ブッシュJrのときに日本で報道を通じて有名になったネオ・コンサバティブ(ネオコン)大統領選挙で報じられる宗教右派もしくはキリスト教原理主義、リベラリズムに、リバタニアンと、聞いたことがあるけど、多くの人にとって実際はどんな思想なのか分からないのではないでしょうか?
アメリカ国内にあるさまざまな思想について、学ぶことのできる1冊で、これを読むとアメリカにはいろいろな思想があることが分かります。
ネオ・コンサバティブについては、日本ではブッシュJrとその取り巻きたちがイラク戦争に踏み切ったことで有名になり、ネオ・コンサバティブ=自国の主義を押し付けるために戦争を行うものの考え方というとらえ方になってしまっているのではないでしょうか?マスコミの報道で、善悪に分け、自分を善として、悪に対して戦争を仕掛ける。もしくは力で言うことを聞かせるようなイメージを抱かされていると思いますが、この本を読むと、それがいたって皮相的であるかがよくわかります。
また、このブッシュJrのイラク戦争で有名になるネオコンの基本思想と言われたレオ・シュトラウスの思想も、中身とともにいかにうまく利用されたのかがわかります。
また、南部農本主義というようなまったく聞いたこともなかった考え方もあり、こういったさまざまな思想が、重層性を生んでいくことになるとともに、中西輝政先生の「アメリカ外交の魂」を先に読んでいたため、地域との関連でこのような考え方が出てくる土壌があることが分かります。
アメリカの現代思想について、ざっと理解したいという方にお勧めです。
by ebiken-chigasaki
| 2009-06-27 22:56
| 読書記録