茅ヶ崎市議”えびけんの政治”日記 by 茅ヶ崎市議会議員 海老名けんたろう

茅ヶ崎市議会議員”えびけん”こと、海老名けんたろう(松下政経塾出身)の茅ヶ崎市議活動日記。メールはebiken72@gmail.comまで
2009年6月に読み終えた書籍③ アメリカの保守とリベラル

アメリカの保守とリベラル (講談社学術文庫)

佐々木 毅 / 講談社

 政治思想を理解しようとする上で、混乱するのがヨーロッパとアメリカとの思想の違いで、保守とリベラルの関係が分からなくなってしまうことではないかと思います。

 ヨーロッパの場合、保守は、簡単に書くとフランス革命前の身分制の権威や不平等な伝統を守るもので、リベラルはそこから自由と平等を勝ち得た考え方といえます。

 しかし、アメリカでは当初からいわゆる王制・貴族制というような身分制やその身分制に基づく権威とは初めから無縁であり、アメリカは自由と平等と人民主権を基本原理とした国家ということで、この前提の違いがあります。

 アメリカでの保守とリベラルの対立は、自由をどのように理解するのかということで、それをアメリカの1920年代からビル・クリントンが大統領になるまでの政治の流れの中で見ていくことになります。

 1920年代は保守の時代、しかし、1929年に世界大恐慌が起こり、日本でも世界史で習うニューディール政策への転換で、リベラルの時代を迎えます。70年代からリベラルの流れに対して批判が起こり、80年に共和党のレーガンの勝利により、保守主義の時代に戻ります。その後92年に民主党のクリントンが現れます。

 という流れの中で、保守主義、リベラル主義がどのように変わってきたのか、また、この歴史の流れの中で、思想家がどのような思想を形成していったのかということが分かります。すでにレビューを書いた「追跡アメリカの思想家たち」と一緒に合わせて読むとここら辺の流れについてはより一層の理解を深めることができると思います。

 日本だと自由と平等はセットで考えられがちですが、アメリカのこの思想の流れをみると、自由と平等は必ずしもセットではなく、その綱引きが存在します。どこまで自由を重視するのか、どこまで平等を重視するのか、その綱引きがある意味保守とリベラルの思想の対立になるということが分かります。

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by ebiken-chigasaki | 2009-06-30 23:43 | 読書記録
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