総務常任委員会視察2010 多賀城市その1 行政評価制度の構築に向けた取り組み
茅ヶ崎市議”えびけん”こと海老名けんたろうです。今日から総務常任委員会の視察です。多賀城市→石巻市→花巻市の予定です。今日は初日で多賀城市に視察でした。
視察項目は
1.行政評価制度の構築
2.地域経営アドバイザーおよび行政経営アドバイザー
の2項目です。多賀城市は、仙台市と隣接していることもあり、その住宅都市的な意味があるのだと思うのですが、人口は国勢調査ごとに確実に増加しています(茅ヶ崎市も市制移行、年単位で見るとずっと増え続けています)。そんな多賀城市も財政状況が厳しい中、「あれもこれも」から「あれかこれか」に転換しなければならないとの思いで、こういったことに取り組んでいるとのことでした。
まずは、行政評価制度の構築について
あらためて平成18年度から取り組みを開始し、まだ道半ばとのことでした。
そもそもは平成10年度~取り組みを開始し、このときの第4次総合計画において行政評価制度導入を明言し、シートの作成や住民満足度調査をしていたそうですが、その手段(シート作成)が目的化してしまい、迷い中断したとのことでした。
それが、平成17年の秋に、日本能率協会の行政評価研修を受け、なぜこれを導入し、どのように取り入れていくのかを再確認し、改めて取り組もうということになったとのことでした。
それが、ある意味、第2期(平成18年度~ )の取り組みになります。
平成18年度 各係1事業を対象(74事業)に対して行政評価を以下のサイクルで行う。
Plan(目的・手段の企画) → Do(手段の実施)
→See(目的達成度の評価・手段妥当性の評価→改革・改善) →Plan →Do →See
また、この行政評価については、大きく分けて2種類あるが、まずは、「事務事業評価」に取り組むことを決めました。
(1)施策・基本事業評価
市全体でどうなったかを評価 部課長レベルの評価
・まちづくりがどれくらいすすんだのか?
・まちづくりの達成度を高めるためには、どの事務事業を優先すべきか?
(2)事務事業評価
担当職員レベル
・目的はまちづくりにつながっているか?
・成果をより向上させる方策はあるか?
・成果を落とさずにコストを削減できないか?
(1)の「施策・基本事業評価」は、総合計画との連動が必要で、それがまだできるレベルではないこと、そして(2)の事務事業評価は、まず全職員が関わることから、この(2)を先に実施することを決めたとのことでした。
事務事業評価の3つの視点
(1)目的妥当性
目的はまちづくりにつながっているか?
税金を支出すべき目的か?
(2)有効性
活動に見合った成果が出ているか?
成果をより向上させる方策はないか?
(3)効率性
成果を落とさずにコストを削減できないか?
受益者負担は適正か?
ということで、平成18年度から取り組みを開始し、平成19年度、平成20年度と1サイクル1年半回してみて、平成29年度に事務事業評価を公表し、決算議会にも提出、また一般にも公開したとのことでした。
この1サイクル(Plan → Do →See)と回してみてわかったこととして
・P→D→S よりも、D→S→Pの方が実際には適している。
・単年度事業は、このサイクルで動きやすいが、複数年かかるプロジェクトや建設事業にはなじみにくい。
※複数年度では、まだ進行中であるため、その年度ごとに区切ってサイクルを回せない
建設事業は、完成後にその建設事業自身をやり直すことができないので向かない
建設事業は、税を使うことの説明責任や進行管理が重要との認識
また、1年半という1サイクルの中、法改正などで計画策定時の事業と実際にやっている事業が変わってしまっているケースがあり、それをどうするのか?もともとの計画なのか、それとも現実なのかという中で、目的を達する意味での内容変更であるため、現実を評価しようということになったそうです。
今後は、800に及ぶすべての事務事業を対象にし、また、これまで取り組めなかったもう一つの評価(「施策・基本事業評価」)とまちづくり報告書を公表するうこと
そして、予算についても、組織=部ごとの予算から、施策ごと(例えば、子育て支援など)に予算を配分していきたいとのことでした。そのために予算の単位を見直し、予算の単位を事務事業単位にしていくとのことでした。
こういった取り組みもあり、10年前の第4次総合計画の基本計画は、何が成果となるのかわからない言葉だけの計画だったのが、今回の新たな第5次総合計画の基本計画では、現状値と目標値を設定し、具体的に検証可能なものにしたとのことで、本当にわかりやすくなっていました。
まだ、道半ばということですが、改めてこれらの仕組みがほぼ完成したところで、また話を聞くことができたらと思いました。
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茅ヶ崎市議会議員 海老名けんたろう
視察項目は
1.行政評価制度の構築
2.地域経営アドバイザーおよび行政経営アドバイザー
の2項目です。多賀城市は、仙台市と隣接していることもあり、その住宅都市的な意味があるのだと思うのですが、人口は国勢調査ごとに確実に増加しています(茅ヶ崎市も市制移行、年単位で見るとずっと増え続けています)。そんな多賀城市も財政状況が厳しい中、「あれもこれも」から「あれかこれか」に転換しなければならないとの思いで、こういったことに取り組んでいるとのことでした。
まずは、行政評価制度の構築について
あらためて平成18年度から取り組みを開始し、まだ道半ばとのことでした。
そもそもは平成10年度~取り組みを開始し、このときの第4次総合計画において行政評価制度導入を明言し、シートの作成や住民満足度調査をしていたそうですが、その手段(シート作成)が目的化してしまい、迷い中断したとのことでした。
それが、平成17年の秋に、日本能率協会の行政評価研修を受け、なぜこれを導入し、どのように取り入れていくのかを再確認し、改めて取り組もうということになったとのことでした。
それが、ある意味、第2期(平成18年度~ )の取り組みになります。
平成18年度 各係1事業を対象(74事業)に対して行政評価を以下のサイクルで行う。
Plan(目的・手段の企画) → Do(手段の実施)
→See(目的達成度の評価・手段妥当性の評価→改革・改善) →Plan →Do →See
また、この行政評価については、大きく分けて2種類あるが、まずは、「事務事業評価」に取り組むことを決めました。
(1)施策・基本事業評価
市全体でどうなったかを評価 部課長レベルの評価
・まちづくりがどれくらいすすんだのか?
・まちづくりの達成度を高めるためには、どの事務事業を優先すべきか?
(2)事務事業評価
担当職員レベル
・目的はまちづくりにつながっているか?
・成果をより向上させる方策はあるか?
・成果を落とさずにコストを削減できないか?
(1)の「施策・基本事業評価」は、総合計画との連動が必要で、それがまだできるレベルではないこと、そして(2)の事務事業評価は、まず全職員が関わることから、この(2)を先に実施することを決めたとのことでした。
事務事業評価の3つの視点
(1)目的妥当性
目的はまちづくりにつながっているか?
税金を支出すべき目的か?
(2)有効性
活動に見合った成果が出ているか?
成果をより向上させる方策はないか?
(3)効率性
成果を落とさずにコストを削減できないか?
受益者負担は適正か?
ということで、平成18年度から取り組みを開始し、平成19年度、平成20年度と1サイクル1年半回してみて、平成29年度に事務事業評価を公表し、決算議会にも提出、また一般にも公開したとのことでした。
この1サイクル(Plan → Do →See)と回してみてわかったこととして
・P→D→S よりも、D→S→Pの方が実際には適している。
・単年度事業は、このサイクルで動きやすいが、複数年かかるプロジェクトや建設事業にはなじみにくい。
※複数年度では、まだ進行中であるため、その年度ごとに区切ってサイクルを回せない
建設事業は、完成後にその建設事業自身をやり直すことができないので向かない
建設事業は、税を使うことの説明責任や進行管理が重要との認識
また、1年半という1サイクルの中、法改正などで計画策定時の事業と実際にやっている事業が変わってしまっているケースがあり、それをどうするのか?もともとの計画なのか、それとも現実なのかという中で、目的を達する意味での内容変更であるため、現実を評価しようということになったそうです。
今後は、800に及ぶすべての事務事業を対象にし、また、これまで取り組めなかったもう一つの評価(「施策・基本事業評価」)とまちづくり報告書を公表するうこと
そして、予算についても、組織=部ごとの予算から、施策ごと(例えば、子育て支援など)に予算を配分していきたいとのことでした。そのために予算の単位を見直し、予算の単位を事務事業単位にしていくとのことでした。
こういった取り組みもあり、10年前の第4次総合計画の基本計画は、何が成果となるのかわからない言葉だけの計画だったのが、今回の新たな第5次総合計画の基本計画では、現状値と目標値を設定し、具体的に検証可能なものにしたとのことで、本当にわかりやすくなっていました。
まだ、道半ばということですが、改めてこれらの仕組みがほぼ完成したところで、また話を聞くことができたらと思いました。
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茅ヶ崎市議会議員 海老名けんたろう
by ebiken-chigasaki
| 2010-10-26 22:20
| 常任委員会