茅ヶ崎市議”えびけんの政治”日記 by 茅ヶ崎市議会議員 海老名けんたろう

茅ヶ崎市議会議員”えびけん”こと、海老名けんたろう(松下政経塾出身)の茅ヶ崎市議活動日記。メールはebiken72@gmail.comまで
2009年 04月 28日 ( 1 )
2009年4月に読み終えた本③ 新平等社会

新平等社会―「希望格差」を超えて (文春文庫)

山田 昌弘 / 文藝春秋

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 キーワードは「希望格差」

 格差について、格差がなぜ悪いのかという議論があります。私の周りでもそういった意見を聞きます。イギリスの政策学者ミリバンドが指摘している「格差を生みだす自由な経済市場を肯定すること」と「市場の自由の結果生じた格差を肯定すること」は別次元だということは、「格差」とひとくくりにして考えるがゆえに議論が混乱してしまうのだと思います。人間が自由に行動した結果、生じた格差が社会として許容できるものでないなら、社会が是正しなければならない。その格差が社会において許容できるかできないかを考えなければならないと整理できます。

 格差拡大について、「ニューエコノミー」の進展により、日本だけでなく世界で、先進国でその拡大が進んでいることが、さまざまなデータで示され、世界を知ることができます。

 私が幼き頃から社会人になるくらいまでの間、「勉強して、いい大学に入れば、いい会社に入ることができて、豊かな生活をおくることができる」ということをよく耳にしましたし、親にも言われました。ただ、今やこのイメージも大きく崩れ、努力しても報われるのかわからない状況が発生し、報われないと思う人たちは、希望を失う。という形で、希望を持てる人と持てない人に分かれてしまう格差が生じることの説明がなされます。

 「ニューエコノミー」が進展する中、世界中で、人々の欲求をうまくとらえ、形にすることのできる少量の専門中核労働者と、決まった作業をこなす大量の定型作業労働者に分かれ、少量の前者は、さまざまなスキル開発も進み。、どんどんと収入が増え、大量の後者は、定型作業のために、スキル開発も進まず、収入は低いまま、また、仕事もさほどスキルを要するものではないため、いつでも替えが利くため、失職の恐れもあり、失職してしまうとスキル開発がなされていないため、好条件の仕事に就けるわけもなく、どんどん上に上がる人と、下に底抜けになる人に分かれてしまっていく現状が描き出されています。

 この本で何度か登場する社会心理学者のランドルフ・ネッセの言葉、「希望とは努力が報われると思う時に生じる。絶望は努力してもしなくても同じだと思う時に生じる」という言葉は、まさにその通りであり、今、政治で、努力しても報われる可能性のある社会に変えることが求められていることを実感します。

 家族格差・教育格差・仕事格差・結婚格差さまざまな格差の分析が行われるとともに、日本では、「パラサイトシングル」といった言葉が一時期メディアなどをにぎわしたときは、最大の社会保障は「家族」だと揶揄された現状が崩れ、そういった家族主義的ではない方向での政策の必要性が説かれ、非常に学ぶところの多い1冊でした。
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by ebiken-chigasaki | 2009-04-28 12:55 | 読書記録


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